ランクルを狙う窃盗団の手口とは？GPS発信機活用の盗難防止策もご紹介

無人の駐車場での車両盗難

無人の駐車場では、盗難団がターゲットの車両を事前に確認し、監視カメラの死角を見計らって忍び込みます。車両の施錠を解除するのに専門の装置を使い、わずか数分で盗難に及びます。

無人の駐車場は防犯対策が手薄なため、盗難に遭いやすい環境にあります。車両の所有者は、GPS発信機の搭載などにより、盗難後の追跡や発見につなげる対策が必要不可欠です。

自宅駐車場からの直接盗難

窃盗団は、自宅の駐車場に停めてあるランクルを狙うことがあります。

自宅は所有者の行動パターンがわかりやすく、また外出時間などが把握しやすいため、被害に遭いやすくなります。さらに、自宅は監視カメラなどの防犯対策が不十分な場合も多く、窃盗団にとっては格好の標的となります。身近な自宅でも十分注意が必要です。

一時置き場所への移動

盗難車両は、まず一時的な隠し置き場所に移動されます。犯行グループは、盗難車両を秘匿しながら部品の解体・転売を行う目的で、車両の一時置き場を確保しています。

これらの一時置き場は以下のような場所が利用されることがあります。

• 工場の空き地
• 山奥の廃屋
• マンション駐車場の空き区画

なかには、地下駐車場や倉庫を不法に占拠する事例もみられます。一時置き場周辺では、盗難車両の出入りが行われるため、不審な車両の動きに注意を払うことが重要です。

セキュリティシステム

ランドクルーザーに搭載できるセキュリティシステムは、古典的な車両盗難の手口からリレーアタックやCANインベーダーなど最新の手口までを防ぐことができる高度な防犯システムです。

セキュリティシステムを設置すれば以下の機能が備わります。

• 不正な信号をシャットアウトし、電子的なセキュリティを強化
• 後から追加可能なため、中古車購入時にも設置しやすい

このように、セキュリティシステムはリレーアタックなど進化する盗難手口に対しても防御性能を発揮でき、専用設置も可能なため、ランドクルーザーのセキュリティ強化に有効な手段となります。

ただし、ランドクルーザーは2021年8月～2022年10月の車種、プラドは2017年9月～2023年12月の車種にしか取付できないため、ご自身のお車の年式等を予めご確認ください。

また、メーカー純正のセキュリティシステムでは、最新の盗難手法「キーエミュレーター（通称：ゲームボーイ）」には無力と言われていますので過信は禁物です。

オートアラーム

オートアラームは、トヨタのハイブリッド車全てに標準搭載されているセキュリティグッズです。

以下のような操作がされた際、大音量のアラームが鳴ります。また、オプションで「次世代T-Connectナビ」を契約し、アプリをインストールすれば、オートアラーム作動時にスマホに通知が届きます。

• 施錠されたドア/バックドアが登録鍵以外で解錠された
• 施錠時にボンネットが開けられた
• 車内の動き（侵入）を検知した
• ガラスが破壊された
• 車体の傾斜を検知した
• バッテリーの外れ/再接続を検知した

大音量のアラームが一定の盗難防止効果はありますが、強行に車を奪われればアラームはオフにされてしまいます。そのため、盗難された車を追跡するグッズとの併用がおすすめです。

イモビライザー

ランドクルーザーのキーにはイモビライザーが標準搭載されたスマートキーが採用されています。イモビライザーとは、キーと車両に固有の番号を設定し、その番号が一致しないと車両のエンジンが始動しない仕組みです。

つまり、物理的な鍵を複製しただけでは車両は動かせません。ですので、古典的な鍵穴を突く手口では車両の盗難は防げます。

ただし近年では、

• イモビライザーの固有番号を書き換えるイモビカッター
• コードグラバーで固有番号を書き換える

などの新たな盗難手口も出てきています。そのため、イモビライザーだけに頼った盗難防止は万全ではありません。

また、イモビライザーはあくまでエンジンの始動を防ぐ装置です。車上荒らしなどの被害は防げませんので、併せて他の盗難防止対策も必要不可欠です。

高セキュリティ駐車場の利用

セキュリティ機能が充実している駐車場を選びましょう。鍵付きのシャッターがある車庫を利用することや、セキュリティ設備が整った駐車場に停めることで、盗難リスクを大幅に減少させることができます。

センサーライトの設置

車庫に人が近づくと自動で点灯するセンサーライトを設置することで、盗難犯への威嚇につながります。防犯カメラも一定の効果がありますが、センサーライトは即座に周囲に異変を知らせるため、より効果的です。

タイヤロック・ホイールロックの使用

ハンドルロックやホイールロックを使用することで、盗難犯が車を持ち去るのに時間を要するようになります。これにより、犯行を諦めさせることが期待できます。

GPS発信機による追跡システムの利用

GPS発信機を車両に取り付けることで、万が一盗難に遭った場合でも車両の位置を追跡できます。この対策により、盗難後の迅速な回収が期待できます。