最近、ニュースで自動車盗難が取り上げられることが増えていますが、その実態は過去と大きく変わってきています。
実は、20年前と比べると自動車盗難の件数は大幅に減少しており、特にコロナ禍では年間5,000台にまで減少しました。
しかし、ここ数年で再び増加しているものの、件数自体は依然として減少傾向にあります。
では、なぜ最近自動車盗難が注目されるようになったのでしょうか?
その理由は、盗難の質が大きく変化しているからです。
昔と今の自動車盗難の違い
過去、自動車盗難は主に不良や暴走族によるものでした。
車を盗んで乗り回し、乗り捨てることで不良のステータスが示されていました。
しかし、暴走族の活動が減少し、現在の自動車盗難は全く異なる形態を取っています。
今の盗難は、完全な組織犯罪として行われ、盗んだ車を売って利益を得るために行われています。
特に日本車はその高品質と低価格が評価されており、ターゲットにされることが増えています。
日本車の高価格化と盗難の関係
昔の日本車は、価格が安いために、一般的な車両盗難が目立っていました。
しかし、現在では日本車の品質は高いままでも価格が大幅に上昇しています。
例えば、人気の高級車「アルファード」は、日本国内では約800万円で販売されていますが、
アジアの一部の国々ではその価格が1500万円に達することもあります。
このような高価格な車両が、犯罪者にとってはお宝のような存在となり、
盗まれて海外に持ち出されるのです。
盗難が多い地域とその背景
自動車盗難が特に多い地域は、日本の千葉、埼玉、神奈川、茨城、愛知、大阪の6府県です。
これらの地域は、いずれも港が近くにあり、盗んだ車を海外にすぐに送り出すことができる環境が整っています。
これにより、盗難された車は簡単に海外市場に流れることが可能になります。
アジアの経済成長と自動車盗難
近年、アジアの経済成長が急速に進んでおり、中国や東南アジア諸国では高級車の需要が急増しています。
日本の自動車メーカーも、高級車をアジア市場で販売するようになり、それに伴い自動車盗難のターゲットも高級車に変化しています。
アジア諸国では、日本で販売されている高級車が非常に高価であり、盗んだ車をアジアに持ち込み、高値で売ることが犯罪者にとっては大きな利益源となっています。
まとめ
現在の自動車盗難は、かつてのような不良の証のようなものではなく、組織的な犯罪として行われています。
特に高級な日本車がターゲットとなり、これらの車は海外市場で高値で取引されるため、盗難の目的となっています。
自動車盗難の問題は、アジア市場の経済発展と密接に結びついており、
今後も新たな犯罪の形態として進化し続ける可能性があります。
警察や社会全体での対応が求められています。
自動車盗難最後の砦 REGUIT
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